令和4年 決算審査特別委員会(まちづくり分科会 第2日)−09月28日-09号

Mar 24, 2023

JR南武線連続立体交差事業について

◆野田雅之 委員 8款3項2目におけるJR南武線連続立体交差事業について伺ってまいります。令和3年度は、早期の着工、早期完成を目指すJR南武線連続立体交差事業にとって重要な年度となりました。11月にはJR南武線連続立体交差事業の検討結果及び今後の取組方針についてが公表され、その中で、別線高架工法での事業化に向け、必要な都市計画手続等を進めるとされました。また、本年に入って3月に示された川崎市総合計画第3期実施計画では、渋滞緩和、踏切事故の解消、分断された地域の一体化による利便性の向上などに向け、長期的な事業を進める中で生じる社会変容等に適切に対応しながら、立体交差事業を進めることがしっかりと明記されました。別線高架工法の工法検討で工期や公費等の短縮・縮減効果が見込まれるとされ、本計画に推進が明記されたことは、現在進められている暫定対策に終わることなく、計画区間内全ての踏切除却を目的とする連続立体交差化の地域の願いが伝わった大きな成果であります。令和3年度の委託業務は、事業推進に向けかじが切られた大変重要な取組となり、この場をお借りして感謝を申し上げます。そこで、令和3年度の決算について、支出済額とその内訳について伺います。
◎長谷川智 道路整備課担当課長〔立体交差担当〕 JR南武線連続立体交差事業についての御質問でございますが、令和3年度の支出済額については1億6,866万8,952円で、主な内訳といたしましては、事業費の縮減や事業期間の短縮の検討のための委託費として1億6,011万4,540円でございまして、そのほか、平間駅前踏切等の暫定対策の検討などを実施しております。以上でございます。
◆野田雅之 委員 暫定対策の検討費を除く支出済額の大半が本体の事業費の縮減や事業期間の検討であったとのことであります。予算化した取組の成果がしっかりと今後の方向性に反映され示されたことは、大変評価できるところであります。それでは、現在行われている令和4年度の取組を具体的に伺います。
◎長谷川智 道路整備課担当課長〔立体交差担当〕 JR南武線連続立体交差事業についての御質問でございますが、令和4年度の取組といたしまして、構造工法の変更に伴い用地取得の範囲などが変更になることから、昨年度行っている町内会ごとの説明会などに引き続き、鹿島田駅周辺のマンションや商店街の方に説明を実施しており、併せて鹿島田駅改札前で事業パンフレットの配布などを行っております。また、令和5年度末の都市計画決定に向け、別線高架工法の設計や環境影響評価準備書の作成をJR東日本と連携し進めているところでございます。以上でございます。
◆野田雅之 委員 昨年度から行われている説明会に続いて、周辺のマンションや商店街への説明会を継続しているとのことでありました。今年度に入り実施された地域への説明会の時期や場所、参加者数を伺います。また、その際に出ました御意見、御要望等があれば伺います。
◎長谷川智 道路整備課担当課長〔立体交差担当〕 JR南武線連続立体交差事業についての御質問でございますが、今年度行った説明会につきましては、4月にパークシティ新川崎、平間銀座商店街振興組合、8月にはサウザンドシティで実施しており、参加人数は延べ約130人でございます。なお、南武通り商店会及び向河原商栄会につきましては、説明会での資料を配付しております。主な御意見等といたしましては、工事中における鹿島田駅へのアクセスへの影響、別線高架工法に変更したことによる騒音や日影などへの対策に関する御意見、鹿島田駅につながるペデストリアンデッキの存続や工事の早期完成についての御要望などがございました。以上でございます。
◆野田雅之 委員 幾つかの工法変更に伴う疑問や懸念、要望などがあったとのことであります。今後、使い慣れた施設が利用できなくなるケースも出てきます。引き続き、地元への丁寧な説明や、駅利用者への事業推進の周知を行っていただいて、より多くの皆様から理解を得られるよう取り組んでいただければと思います。それでは、今年度、先ほどお聞きした既に行われている取組以外で、今後予定をしている取組を伺います。
◎長谷川智 道路整備課担当課長〔立体交差担当〕 JR南武線連続立体交差事業についての御質問でございますが、今後予定している取組につきましては、JR東日本と連携し、現在行っている設計などを引き続き進めるとともに、円滑な用地取得に向け、地権者への意向調査などを行い、地権者の方々からの移転に関する様々な相談に対応するための仕組みづくりにつきましても、併せて検討してまいりたいと考えております。また、オープンハウス型説明会を令和4年10月下旬に幸区、令和5年2月上旬に中原区にて、それぞれ開催を予定しており、環境影響評価準備書説明会や都市計画素案説明会を年度内に開催することを目標に、作業を進めているところでございます。以上でございます。
◆野田雅之 委員 駅の利用者や地域の方々への理解の向上もさることながら、事業用地に係る地権者の御理解が事業進展に大きく影響することは言うまでもありません。移転に伴う地権者との相談に対応する仕組みづくりを検討するとのことです。しっかりと機能させるように要望いたします。また、各区におけるオープンハウス型説明会の開催や、環境影響評価準備書や都市計画素案の説明会も視野に入れています。今年度、開催できるように努めていただきたいと存じます。それでは、近年の原材料や燃料、輸送コストの増大などによる建設資材価格の上昇に対する本事業への影響、考え方を伺います。また、令和5年度末の都市計画決定、令和6年度の事業認可に向けてのスケジュールについての見解を伺います。
◎長谷川智 道路整備課担当課長〔立体交差担当〕 JR南武線連続立体交差事業についての御質問でございますが、現在公表している事業費は令和3年度に算出したものでございますが、現在も建設資材等の価格は急激な上昇を続けていることから、今後も事業費の再積算に当たりましては、状況を注視してまいりたいと考えております。また、今後のスケジュールにつきましては、国や交通管理者などとの協議を進め、都市計画素案の説明会などの開催や都市計画審議会の審議を経て、令和5年度末に都市計画の決定を予定しており、その後、事業認可の取得に向けた申請などを行ってまいりたいと考えております。以上でございます。
◆野田雅之 委員 それでは、意見要望をさせていただきます。今後のスケジュールについては、令和5年度末の都市計画決定を予定しているとのことで、現時点では公表されている予定に変更がないことが確認できました。資機材や燃料、輸送コストなどの増大も課題の一つではありますが、これらの要素で本市の大動脈である南武線の地域の悲願である連続立体交差事業の行く末が左右されてはなりません。ブレーキのかかることのないよう、対応をお願いいたします。
幸区では来月、10月15・16日に、幸区役所において3年ぶりとなる幸区民祭が開催をされる予定であります。コロナ禍以前には、2日間のイベントで10万人以上来場され、楽しまれていた大きなイベントであります。久しぶりの開催となる本年も、多くの方が来場される予想となっております。ぜひこのような機会を区民、市民への周知の有効的な場として、ブースを出すなどして活用するよう強く要望いたします。また、その場で、10月下旬に予定をしておりますオープンハウス型の説明会の告知なども行っていただくなど、様々な機会を通じて、分かりやすい、目に見える取組を増やしていただき、1年半後に迫った都市計画決定に向け、区民、市民の理解がより深まるよう、取組の充実を要望いたします。令和3年度の取組は、本事業の今後を大きく左右する重要な取組となりました。今後は、この成果をしっかりと物にすることが求められます。来年度末の都市計画決定の流れを決して止めることなく、立体交差事業の早期着工、早期完成を目指していただくことを強く要望し、今後の取組を注視、応援させていただくことをお伝えして、質問を終わります。

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