11款1項3目、幸区区づくり推進事業について
◆野田雅之 委員 11款区役所費1項区政振興費3目幸区区づくり推進費、予算額9億6,608万6,000円、支出済額は9億2,719万5,190円における地域資源活用事業費の中の御幸公園梅香事業についてと、安全・安心まちづくり事業費の中の防災への取組について伺います。
初めに、川崎のシンボル、ふるさとの川多摩川と接し、幸区の貴重な観光資源である御幸公園の魅力向上に向けて行われている梅林事業の取組についてです。江戸時代に梅の栽培で名所となった幸区の小向地区一帯でありますが、明治17年には観梅のために明治天皇が行幸された歴史があり、幸区の名称もこのことに由来していると言われております。由緒ある梅林の復活に向けて、平成27年には町内会、学校、企業などの方々により事業の推進会議を設置し、平成29年には御幸公園梅香事業推進計画を策定、現在は幸区制50周年を迎える令和4年や、令和6年の川崎市制100周年に向けて取組を進められています。そこでまず、令和元年度の歳出額1,261万5,692円の主な内訳について伺います。また、梅林復活のために創設された寄附、募金の制度の概要を伺います。また、令和元年度並びに制度創設時からの寄附、募金の件数及び金額、また現在までの推移と見解を伺います。
◎廣井勝成 幸区役所道路公園センター整備課担当課長 事業費の内訳等についての御質問でございますが、令和元年度の歳出の主な内訳につきましては、観梅会をはじめとした委託料318万424円、梅林整備のための工事請負費920万7,000円等となっております。また、うめかおる寄附・募金につきましては、梅の植樹などによる御幸公園の梅林復活に向け、より多くの方々に参加していただくことを目的に平成29年度に創設した制度でございます。次に、寄附件数及び寄附・募金額につきましては、令和元年度は寄附が15件で59万1,001円、募金が3万564円でございます。事業開始から令和元年度末までの合計は寄附が64件で357万9,001円、募金が5万8,928円でございます。なお、年度ごとの寄附等の件数、金額につきましては減少傾向にございます。以上でございます。
◆野田雅之 委員 今後も進めて、魅力ある梅林復活に向けて取り組む事業でありますが、平成29年度の事業開始から4年を迎え、寄附、募金の件数や金額が減少傾向であることが分かりました。これからも区民や市民の皆様の御理解、御協力は不可欠な取組であります。事業を盛り上げていくためのさらなる周知方法、また、今後の取組を伺います。
◎廣井勝成 幸区役所道路公園センター整備課担当課長 梅香事業についての御質問でございますが、市民への周知につきましては、区の広報特別号の新聞折り込み配布やPR動画を作成し区役所等で放映するなど、市民の皆様に周知を図ってきたところでございます。今後につきましても、区のホームページや市政だよりなどの広報誌のほか、今年度から開設した幸区公式ユーチューブチャンネルや区のメールマガジンなど様々な媒体を活用するとともに、観梅会の機会を捉えて積極的に周知を図ってまいります。以上でございます。
◆野田雅之 委員 様々な媒体を通じて積極的な周知をこれからもお願いをいたします。
それでは、梅林復活に向けて目標とする植樹数、また、令和元年度の植樹の実績、これまでの総数や今後の維持計画を伺います。
◎廣井勝成 幸区役所道路公園センター整備課担当課長 梅の植樹についての御質問でございますが、公園内の梅の本数につきましては、御幸公園梅香事業推進計画において、従来からある樹木と合わせて180本程度になるよう植樹を行うことを目標としておりまして、令和元年度の梅林への植樹本数は49本、令和元年度末までの植樹の総数は173本でございます。なお、現在208本の梅がございますが、今後につきましても枯死等による減少を視野に入れながら、常時180本程度の梅林を維持できるよう植樹を継続してまいります。以上でございます。
◆野田雅之 委員 平成29年に策定された御幸公園梅香事業推進計画において、計画の基本的視点として、歴史の継承、梅林の復活、世代を超えた市民協働を挙げていますが、実際の取組内容を伺います。
◎廣井勝成 幸区役所道路公園センター整備課担当課長 取組内容についての御質問でございますが、御幸公園梅香事業推進計画では、基本的な方向性といたしまして3つの視点を掲げております。1つ目に歴史の継承でございますが、歴史講演会の開催、学校における梅の学習や魅力発信の連携に取り組んでいるところでございます。2つ目に梅林の復活でございますが、公益財団法人河川財団からの助成金や、市民の皆様や企業等からの寄附、募金の活用などにより梅の植樹を推進しているところでございます。なお、令和元年度の河川財団からの助成金は220万円でございました。3つ目に世代を超えた市民協働でございますが、幅広い世代の方々が参加する観梅会を開催し、音楽・和太鼓演奏、小向獅子舞、野点茶会、寄席などを行っているところでございます。以上でございます。
◆野田雅之 委員 推進計画では、令和4年の幸区制50周年、また、令和6年の川崎市制100周年に向けて魅力の発信をしていくとのことでありますが、おのおのの周年行事に対する考え方、取組の方向性を伺います。
◎廣井勝成 幸区役所道路公園センター整備課担当課長 周年行事に対する考え方の御質問でございますが、かつて小向地区の梅が横浜の三渓園に移植された歴史を踏まえ、接ぎ木技術により三渓園の梅を御幸公園へと移すプロジェクトを進めており、区制50周年となる令和4年度の観梅会において、接ぎ木した苗を区民の皆様と移植することを検討しているところでございます。市制100周年に向けましては、町内会、企業、教育機関等から構成される梅香事業推進会議のほか、多様な主体と協働・連携して取組をさらに展開してまいりたいと存じます。以上でございます。
◆野田雅之 委員 意見要望という形なんですけれども、川崎のシンボルであるふるさとの川多摩川にも接し、大人も子どもも野球場で野球を楽しんだり、子どもたちがタコの滑り台で遊ぶ、また、もちろん梅を楽しむ時期には相当なお客さんが来られる御幸公園は、年間を通じて多くの方々が来られて公園の魅力を楽しんでおります。ぜひ公園の魅力をさらに高めるこの梅林事業を成功に導いていただいて、幸せのまち幸区の誇れる、すばらしい地域の観光資源として公園が持続されていくよう取組の充実をお願いし、次に移ります。
次に、防災・減災の取組について伺ってまいります。近年は地震に対する防災・減災の取組の意識が高まっていた傾向の中でありますが、昨年は令和元年東日本台風の被害が本市にも大きな爪痕を残し、地震だけでなく河川の氾濫をはじめとした風水害に対してもしっかりと備えることが重要であることが改めて認識されました。そこで、災害に対しては、意識、知識、組織の3つの識が重要な役割を果たすと言われておりますが、幸区では区づくり推進費の中で幸区災害対策推進事業費を計上し、意識、知識の向上を図る取組として、区民向けの防災講演会を実施しましたが、その内容を伺います。
◎夏井智之 幸区役所危機管理担当課長 防災講演会についての御質問でございますが、令和元年東日本台風の経験を踏まえ、今後の災害に対する備えや災害対応力の向上を目的に、多摩川、鶴見川等における洪水への対応策、要配慮者への支援方法、地区防災計画策定の必要性の3つのテーマで、広く地域の方を対象として講演会を開催いたしました。以上でございます。
◆野田雅之 委員 それでは、幸区防災講演会の実施結果とその効果、区民の方からの御意見等があればお願いいたします。
◎夏井智之 幸区役所危機管理担当課長 防災講演会についての御質問でございますが、当初3つのテーマで開催を予定しておりましたが、新型コロナウイルス感染症の影響で、3月開催予定の2回は中止となりました。多摩川・鶴見川共通氾濫域、通称ドラゴンゾーンにおける洪水への対応策をテーマとした回は2月に開催し、77名の方に御参加をいただいたところでございます。参加者へのアンケート調査の結果、今後、個人や地域で行う災害対策を考えるという設問に対して、約87%の方に「参考になった」「多少参考になった」との回答をいただくなど、防災意識の向上につながったものと考えております。以上でございます。
◆野田雅之 委員 残念ながら、3つのテーマを予定されていたということなんですけれども、講演会のうち2回が新型コロナウイルス感染症の影響で中止となったとのことでありました。それでは、開催ができました多摩川・鶴見川共通氾濫域、いわゆるドラゴンゾーンを考えるでは、多くの参加者が集まり、改めて防災・減災に対する関心の高さがうかがえた形となりましたが、参考になったなどの評価がある中、今年度や今後の取組について伺います。
◎夏井智之 幸区役所危機管理担当課長 今後の取組についての御質問でございますが、講演会参加者の地域の河川氾濫への関心が高かったことから、さらに防災意識を持ち続けていただきたいと考えており、現在、京浜河川事務所と連携して鶴見川の防災連続講座を日吉地区で開催しているところでございます。また、令和4年の区制50周年をめどに河川氾濫等の災害の歴史をまとめ、啓発用の資料を作成するなど、今後も引き続き区民の防災意識向上に向けての啓発をしてまいります。以上でございます。
◆野田雅之 委員 現在は京浜河川事務所と連携して、国とも連携しながらいろいろ取組を進めているということでありました。引き続きそういう取組を進めていただければと思っております。
それでは関連して伺いますが、防災意識の高まりの中、今年に入ってからコロナ禍での避難方法等にもいろいろな方々の関心が高まっております。その取組状況を伺います。
◎夏井智之 幸区役所危機管理担当課長 コロナ禍の取組についての御質問でございますが、区民の防災意識の向上とともに、コロナ禍における避難方法についても関心が高まっておりますので、災害に関する情報の収集方法やマイ・タイムラインの作成、垂直避難や在宅避難などの避難方法につきましても、地域への説明に努めているところでございます。以上でございます。
◆野田雅之 委員 意見要望という形なんですけれども、防災・減災への意識が高まる中、今年に入っての新型コロナウイルス感染症に対する新たな懸念もさらに加わって、従来の取組から、新たな防災・減災の取組が求められてきていると思います。また、地震と風水害の防災・減災の取組には違いがありますし、しっかりとその違いを周知していただくことが重要と考えております。幸区をはじめ各区の災害想定が違う中、しっかりと地域の特性を考慮した普及啓発活動をお願いいたしまして、質問を終わります。