幸市民館・図書館の今後の施設整備について
◆野田雅之 委員 私は一問一答で、幸市民館・図書館の今後の施設整備について、また、市立小学校などでのフッ化物洗口の導入を教育次長に、JR川崎駅西口のにぎわいの創出についてを幸区長に、京急川崎駅周辺のまちづくりについてはまちづくり局長と市長に伺ってまいります。
それでは初めに、幸市民館・図書館の今後の施設整備について伺ってまいります。以前から取り上げてまいりました幸市民館・図書館の施設整備ですが、大ホールの舞台やトイレがきれいに生まれ変わりました。残された老朽化した設備の更新や築40年を超えた本施設全体の方向性についても今後議論をしていかなければなりません。そこでまず、昨年12月の一般質問において図書館側のトイレの快適化について質問、答弁をいただきましたが、その後の進捗状況を伺います。
◎池之上健一 教育次長 幸市民館・図書館のトイレの快適化についての御質問でございますが、図書館側のトイレにつきましては、本年2月に2階トイレの快適化として、男女1か所ずつ洋式化を実施したところでございます。以上でございます。
◆野田雅之 委員 要望の多かった図書館側のトイレですが、まずは2階部分に対して、男女1か所ずつの洋式化が先月に終わったとのことでありました。それでは、昨年12月の一般質問でも、大胆に老朽化対策を行い、市民の皆様が快適に利用できる施設をつくり上げていただくよう要望させていただきましたが、抜本的な老朽化対策に向けた取組について、現在の進捗状況と令和5年度以降の対応について伺います。
◎池之上健一 教育次長 幸市民館・図書館の整備についての御質問でございますが、本年度は資産マネジメント第3期実施方針との整合を図りながら、関係局区と調整を行い、本年1月から老朽化対策の内容及び範囲等を示す基本計画の策定に着手するとともに、関係団体へのヒアリングを開始したところでございます。今後につきましては、4月以降に実施予定のワークショップなどにより市民ニーズの把握等を行いながら、施設設備の老朽化対策や質的向上、施設に必要となる機能や諸室の構成、規模等を総合的に検討し、おおむね2年をかけて基本計画の策定を進めてまいります。以上でございます。
市立小学校などでのフッ化物洗口の導入について
◆野田雅之 委員 以前から取り組み、大ホール側の施設改善で多くの方々から感謝の声を頂戴しております。任期中に一定の成果が得られましたことに感謝を申し上げます。しかし、これからも使い続ける幸区の重要な生涯学習施設であります。今後、おおむね2年をかけ基本計画を策定するとのことです。その後、それを基に設計を経て、大規模な整備が行われるはずであります。ぜひとも把握した市民ニーズを生かした魅力ある施設にしていただくよう要望いたします。
それでは、市立小学校などでのフッ化物洗口の導入について伺ってまいります。フッ化物洗口の導入は継続的に、特に予算審査特別委員会では毎年のように取り上げ、未来ある子どもたちに本市として残してあげられるすばらしい取組として集団洗口の導入を求めてまいりました。そして、初めて今年度、学校での洗口実施ではありませんが、学校歯科保健指導推進事業として103万9,000円の予算が計上され、各区1校でありますが、フッ化物洗口液を配付しての保健指導事業が行われました。そこで、今年度の取組実績を伺います。また、それに伴いアンケートも行っておりますが、その回答については現在も集計中かと存じますが、伺います。また、令和5年度も同額の予算が計上されました。来年度の取組について伺います。
◎池之上健一 教育次長 フッ化物洗口についての御質問でございますが、今年度は、各区1校の小学校において、4年生または5年生、計548人の児童を対象に虫歯予防に向けたブラッシング方法や家庭でのフッ化物洗口液の使用方法など、歯科保健指導の授業を実施したところでございます。また、授業は保護者参観の下で実施し、希望する保護者には1週間分のフッ化物洗口液を学校歯科医から配付いたしました。授業後に児童と保護者を対象に実施したアンケートによりますと、90%以上の児童が、正しい歯磨きの方法やフッ化物は虫歯を予防する効果があるということについて「分かった」と回答しており、また、回答いただいた約60%の保護者が「児童の歯磨きが丁寧になり、児童と保護者が歯の健康について考える機会になった」と回答しております。来年度につきましては川崎市歯科医師会とも協議し、今年度の成果と課題を精査した上で、引き続き学校における歯科保健指導を実施してまいります。以上でございます。
JR川崎駅西口のにぎわい創出について
◆野田雅之 委員 初めての取組の中、計548人の児童に授業が実施できたこと、1週間分のフッ化物洗口液を配付したこと、90%以上の児童がフッ化物は虫歯を予防する効果があることが分かったとのことでありました。来年度については川崎市歯科医師会とも協議し、今年度の成果と課題を精査した上で実施をするとのことです。同額の予算計上ですので、ほぼ同規模の実施となると想定ができますが、今年度の取組を専門家である歯科医師の先生方としっかりと総括し、さらに掘り下げたアンケートを来年度はしっかり行い、学校で実施する要望や意義が見える形の取組となるよう強く要望いたします。平成29年から毎年取り上げてきた洗口導入に向けた第一歩が今年度スタートいたしました。多くの抵抗があった中、教育委員会のためでなく、何より未来ある子どもたちに将来にわたる健康な歯を残す本市からのすばらしい贈り物としての洗口導入に向けて動き出したことに感謝を申し上げます。今後は歯科医師の先生方よりさらに踏み込んだ的確な御助言を賜り、学校での洗口実施に向けて取り組んでいただくよう強く要望いたします。
それでは次に、JR川崎駅西口のにぎわい創出について伺ってまいります。以前より議会質問等で、川崎駅西口のにぎわい創出、JRと京浜急行を結ぶ駅周辺の回遊性や民間開発の誘導、また、その先にある多摩川を含めた回遊性の向上などを幸区長をはじめ関係局長に質問し、答弁をいただいてまいりました。JRと京浜急行の川崎駅周辺は、大きく発展する川崎市の玄関口として、本市の魅力を発信する大きな役割を担っています。そこで今回、令和5年度の新規事業として、地域資源を生かしたまちづくりの推進として地域活性化推進事業費599万9,000円が計上されました。今年の10月には、カワサキデルタの先に株式会社ホリプロとして初めてとなるエンタメホールの開業も決まり、ますます魅力の増す西口のにぎわい創出に貢献する本事業について伺います。
◎赤坂慎一 幸区長 地域活性化推進事業についての御質問でございますが、幸区におきましては、川崎駅西口周辺において、一昨年度はホテルメトロポリタン川崎が、昨年度はJR川崎タワーがそれぞれ開業し、また、今年の秋にはエンターテインメントホールのスペルノーヴァが開館するなど新しいまちが形成されていく中、そのポテンシャルを発揮し、市内外に魅力を発信していくことが区民の区への愛着と誇りの醸成につながるものと考えているところでございます。このため、昨年10月に開催した地域デザイン会議において、川崎駅西口のまちのにぎわいをテーマに地元町内会や商店街、事業者、学生等と議論し、その結果、関係者が一体となったイベント実施の方向性が確認されたところでございます。今後、関係者による実行委員会を開催し、具体的な内容について協議を進め、令和5年度下半期にイベントを開催してまいりたいと考えております。こうした取組を通じて地域を活性化することで市制100周年及び全国都市緑化かわさきフェアへの機運を高め、区への愛着へとつなげてまいります。以上でございます。
京急川崎駅周辺のまちづくりについて
◆野田雅之 委員 今年度の地域デザイン会議によって、関係者が一体となったイベントの方向性が確認されたとのことであります。今後、実行委員会で内容を協議し、令和5年度の下期にはイベントを開催する方向ということであります。ぜひ関係者からの御協力を仰いで、様々な手法を用いて、さらに発展する西口のにぎわい創出につなげていただくよう要望いたします。
それでは次に、川崎駅周辺でありますが、こちらは京急川崎駅周辺のまちづくりについて伺ってまいります。このたび、令和5年度予算に計上された優良建築物等整備事業費、25番地地区における優良建築物等整備に対する事業費補助について伺います。先週3月3日の金曜日、川崎日航ホテルにおいて、現在、KANTOモータースクール川崎校が所在する敷地に、本市を地元とするプロバスケットボールチーム、川崎ブレイブサンダースの親会社である株式会社DeNAと京浜急行株式会社が、約1万人が収容可能な新アリーナを含む複合エンターテインメント施設を開業する「川崎新!アリーナシティ・プロジェクト」が記者発表されました。会見には福田市長も出席され、その席には、DeNAから南場会長と岡村社長、京浜急行株式会社からは川俣社長、川崎ブレイブサンダースからは元沢社長と、元日本代表のキャプテン、日本大学の同窓生で、私も原委員長とともにお目にかかったこともあります篠山竜青選手の計6人が出席した豪華な会見が行われ、関係者のプロジェクトに対する期待の大きさが表れた形となり、大きな話題を呼んだところであります。そこで改めて、これまでの経緯、事業の概要、スケジュール等について伺います。
◎藤原徹 まちづくり局長 アリーナ事業についての御質問でございますが、これまでの経過につきましては、平成27年3月に京急川崎駅周辺地区まちづくり整備方針を策定し、まちの将来像を地区内の権利者等へお示ししながら継続的な意見交換を実施してまいりました。当該エリアは、JR東海道本線、京急本線及び多摩川の間に位置し、同方針の中で複合市街地ゾーンとして、国内外の人や物が集い交流できる機能の導入や、多摩川の自然環境と調和した複合空間の形成を図ることとしており、令和2年11月策定の戦略的な整備誘導の考え方に基づき、羽田空港に直結する地理的優位性を生かした都市機能の集積や多摩川方面へのアクセス道路の整備などを誘導してきたところ、今回の公表につながったものと考えております。事業の概要につきましては、DeNAと京急電鉄が事業主体となり、アリーナ、ホテル、商業施設等から構成される複合施設が計画され、令和10年竣工の予定と伺っております。以上でございます。
◆野田雅之 委員 答弁では、国内外の人や物が集い交流できる機能の導入や多摩川の自然環境と調和した複合空間の形成を図ることとしているとのことで、その立地を生かした施設、多摩川との融合などの計画に大きな期待がかかるところであります。
DeNA川崎ブレイブサンダースは、1950年に本市で創部されていたバスケットボールクラブを2018年に事業継承し、現在は本市のスポーツパートナーとして川崎市の魅力発信に大きく貢献をいただいております。現在はカワサキ文化会館に本社を移しましたが、以前は幸区に所在をしており、私も応援団の一人として試合観戦にも行かせていただいたことがございます。今回の事業は、新B1リーグ参入基準を充足するホームアリーナだけでなく、ホテルなども含めた複合施設によるエンタメ拠点を目指す魅力あふれる大きなプロジェクトで、羽田空港に直結する地理的優位性を生かし、日本国内にとどまらず、世界中のお客様を迎える世界に開かれた複合エンターテインメント施設を目指すとしております。市民の一人として、新しい施設、新しい川崎の魅力誕生に大いに期待がかかるところであります。そこで、記者発表にも同席し、会見をされた市長に「川崎新!アリーナシティ・プロジェクト」への期待を伺います。
◎福田紀彦 市長 アリーナ事業についての御質問でございますが、当該事業につきましては、エンターテインメント複合施設アリーナシティをコンセプトに、スポーツをはじめ海外アーティストの音楽ライブなど多様なコンテンツが楽しめる駅直結の大規模複合施設と伺っております。こうした複合施設を隣接して計画されている市街地再開発事業などと連携し、地域を一体的に整備することにより国内外の来街者によるまちのにぎわいや交流が生まれ、市民の皆様が日常から楽しめるエリアとなり、川崎の新たなシンボルとなることを大いに期待しております。本市といたしましても事業の効果が最大限に発揮できるよう駅周辺の基盤整備などに取り組み、次の100年に向けた新しい川崎のまちづくりを着実に進めてまいります。以上でございます。
◆野田雅之 委員 市長からは、駅直結の大規模複合施設であると伺っているとのことであります。首都圏の大都市川崎の駅直結施設には多くの集客が望めるところでしょう。大変楽しみにしております。また、川崎の新たなシンボルとなることを、ただの期待ではなく、大いに期待しているとの感想をいただきました。そして、何より本市としても事業の効果が最大限に発揮できるよう駅周辺の基盤整備などに取り組み、次の100年に向けた新しい川崎のまちづくりを着実に進めるとのお言葉をいただいております。民間主導の計画ではありますが、本市が受ける恩恵が大きなものとなることは容易に想像できるところであります。本市の魅力を日本、そして世界中に発信できる魅力ある一大プロジェクトの成功に向け、本市も全面的にバックアップしていただくよう、そして、一日も早い完成に向けて支えていただくよう強く要望いたします。
今任期4年間での最後の質問でこのような川崎の新たなシンボルとなる、本当にわくわくするビッグプロジェクトに触れることができましたことに感謝を申し上げます。この4年間で携わっていただきました全ての関係者や理事者の方に感謝を申し上げます。ありがとうございました。質問を終わります。